狸温の宝塚

宝塚ブログ


翼ある人びと—ブラームスとクララ・シューマン—

おはようございます。。。。狸温でございます。
今、契約している楽天オンデマンドのプレミアコースでは、上田久美子先生特集です。



翼ある人々を観ました。


これは、ベートーヴェンを超えられないことを悩む音楽家たちの物語でもあります。


  ある夜酒場でピアノ弾きの青年ブラームス(朝夏まなとさま)が酔客に絡まれています。それを上手く取りなすのが、ヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒム(澄輝さやとさま)。


  ヨーゼフ・ヨアヒムの紹介で、ブラームスは作曲家のロベルト・シューマン(緒月遠麻さま)と、その妻でピアニストのクララ(伶美うららさま)の夫婦を訪ねていきます。


  ブラームスが出会ったのは、暖かい人柄のシューマンと良き妻で母のクララ。緒月遠麻さまと伶美うららさまお似合いだな~~~伶美うららさまの美貌って年齢は関係ないですよね。緒月遠麻さまは包容力を感じさせる。
3人の可愛い子供もいる理想の家庭。。。そこに若き青年ブラームスが住み込みでシューマンに弟子入りします。まあさま、顎がシャープで若い、そして目力凄いです。
ブラームスは、才能あるクララがピアノに打ち込まないことや作曲を辞めてしまっていることなどにもどかしさを感じます。クララは、時間は家庭に使いたいと


シューマンとクララの努力で、ブラームスの曲は認められていきます。シューマンのライバルのリスト(愛月ひかるさま)も登場して、話を引き締め舞台背景をセリフで説明していきます。音楽家のパトロンの公爵夫人(純矢ちとせさま)も物語の説明役として登場します。ヨーゼフ・ヨアヒムも要所要所で出てきて、物語を進行させていきます。純矢さんの歌声がきれい。澄輝さやとさまは、自然に振る舞いながら人や物を見抜抜いていく人物をきちんと演じている。愛月ひかるさまのリストは変な人じゃない。ニヒルな感じの人、でも心のどこかは暖かい人。愛月ひかるさまの風貌とマッチしています。
クララがピアノを教えているルイーゼ(すみれ乃麗さま)もブラームスに恋します。すみれ乃麗さまは大きいのかな。


しかし、シューマンはどんどん狂気の世界へ。狂ったようにベートーヴェンを弾き、ベートーヴェンを真似ていきます。緒月遠麻さまの顔に狂気が浮かんできている。緒月遠麻さまは演技派ですね。
 この時代の音楽家たちは、少し前まで生きていたベートーヴェンに憧れ、ベートーヴェンを越えられず、自分がベートーヴェンの影になるような気持ちになり苦しんでいきます。
(シューマンは2幕で脳の病気だと分かります。)


 ルイーゼは、ブラームスとクララの間に流れる暖かい空気を感じて、嫉妬します。そして、シューマンに「ブラームスはクララのことが好きなんじゃないか」と言ってしまいます。


 クララは、ブラームスにルイーズを・・・薦めます。しかし、ブラームスの答えは。。。あなたを愛しているでした。
その日シューマンは行方不明になっていて、彼は河に飛び込んで、漁師に助けられます。


2幕は、シューマンが入院している病院の中、クララはシューマンを興奮させてしまうといけないので、面会禁止です。そこに、医者がブラームスやヨーゼフ・ヨアヒムに告げたのは、「神経に菌が入り、徐々に脳を犯す病気だ。」ということです。余命も短いと
ルイーズは自分がシューマンに余計なことを言ったため、自殺未遂を起こしたと悔やみます。そして、実家に戻り、親の決めた婚約者と結婚します。(旦那様は松風輝さま)


ブラームスはクララと子供たちが待つ家に帰ります。入院費の請求書を持って。。。そして、クララに嘘をつきます。「シューマンは次期に良くなる。」と、言ってはいけない嘘だけど、優しいブラームスはクララに本当のことは言えません。クララはブラームスに家を出るように伝えます。シューマンのいない家に、弟子のブラームスがいる必要がないと。ブラームスは、シューマンとクララの助けになりたいと願います。


結局、クララは入院費を稼ぐために、演奏旅行に出かけ、ブラームスが子供たちの面倒をみます。ブラームスは作曲ができなくなります。ところどころで、ベートーヴェンの影が現れ、もう一つのブラームスの気持ちをブラームスに伝えていきます。クララを助けるのは、作曲家としての人生を絶つこと、ここままでクララに奉仕したのだったら、クララを自分のものに。。。ブラームスは葛藤しながらも、ベートーヴェンの影から逃れます。


2年が経過。。。。シューマンが亡くなります。臨終に駆けつけたクララはシューマンの枕元に。。。二人の最後の夫婦の時間。。。シューマンの深き愛。。。。緒月遠麻さま。。。ブラームスもクララも自分たちは、シューマンの翼の下で庇護されていたことに気づきます。


  シューマン亡き後、クララと子供たちはドイツのクララの実家へ。ブラームスはウィーンへ。クララは人が触れるものには、思い出は宿らないとシューマンと暮らした家の片付けをします。ブラームスはクララに、「一緒にウィーンに行かないか。」と伝えます。クララは、自分が作曲を辞めたのは、家庭に時間を取られること以外にも。。。。自由がなくなったこと。。。ブラームスは自由に、世界を見て、作曲を。。。ブラームスの気持ちは決まります。もう、ベートーヴェンの影は見えません。。。まっすぐに自分の道へ。。。まあさまの目が、もう前しか見ていません。自分がたどり着く場所しか。。。まあさまの目は全てを物語りますね・・・


  舞台の最初と最後は、年月が経ってブラームスが死んで遺品整理をしているところです。
老婆になったルイーゼが遺品整理手配して、ピアノを弾いています。そこにヨーゼフ・ヨアヒムがやってきます。そして、ブラームスの思い出話が始まります。


ブラームスの話が終わり、また、遺品整理の場に戻ります。
 ルイーゼのセリフでクララがすでに亡くなったこと、作曲した楽譜以外のものは整理したことなどが分かります。ヨーゼフ・ヨアヒムはルイーズに友達の遺品は必要ないのかと問います。ルイーゼは答えます。「クララなら、こうした。物に思い出は宿らないと。。。」


すみれ乃麗さま、老婆役がうまいです。。。。。。。。。。。。


この作品、2014年の舞台で、もう5年前ですね。宝塚から去った方が大勢いらしゃいます。まあさまも怜美うららさまもいない。5年ってそういう年月ですね~~~。っとしみじみ思いました。良品なので、再演して欲しいです。生で観劇したい。今の宙組なら、ブラームス役は瑠風輝さまがいいかな。。。ヨーゼフ・ヨアヒムは和希そらさま。。そして、シューマンに澄輝さやとさま、クララは、遥羽ららさま、ルイーゼは夢白あやさま
リストは瑠依蒔世さま。。辺りで。。。いいですね~~~では

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